稲美野(いなみの)
神戸市西区、明石市、加古川市、それに高砂市あたりまでももふくめるのだろうか。とにかく、広くてつかみどころがない。
とりあえず稲美町の「万葉の森」に行ってみることにした。
道路に面したところに「万葉の店」、その奥に郷土資料館がある。その先を左に折れたところが、森の入り口だった。入ってみると、中央に池を配した回遊式の日本庭園で、コンパクトではあるがきれいに整備されていた。運のいいことに、右手すぐの、すすきの根元に「道の辺の尾花が下のおもひ草」と詠われたナンバンギセルが可憐な花をつけていた。
すぐ先には、チガヤが植えられていた。「印南野の浅茅押しなべさ寝る夜の」と赤人は詠ったが、晩秋のこの旅はどのようなものであったのか。色づいたチガヤは、すこしくらいは暖かいのだろうか。あれこれ考えながら、ここで見る浅茅は、ひとしお感慨深いものがある。
なぜ、この場所に「万葉の森」があるのか、詮索してはいけない。だれがなんと言おうと、ここは稲美野のど真ん中なんだから。
萩の見頃にまた来てみようか、そんなことを思いながら、森を後にした。
【JR 土山駅よりバス・役場前下車・バスの便はよくない】
【電話0794ー92ー3770・有線25420・郷土資料館】
- 「おもひ草」については、ナンバンギセルだとされていますが、リンドウ、ツキクサだとする説もあります。
- 写真は、加古川(印南川)の右岸から日岡山の方を見ています。野口というところが、稲美野の西の入り口だとしますと、このあたりは、もう西のはずれでしょうか。
- 園内にある万葉歌碑 (154KB〜191KB)