古代の色


  あかねさす 日は照らせれど ぬばたまの 夜渡る月の 隠らく 惜しも (169)
アカネ 「茜」・・・・・ニホンアカネ、 アカネ科、多年草。根は黄橙色。止血、解熱剤。
  紫の 糸をそわが搓る あしひきの 山橘を 貫かむと思ひて (1340)
ムラサキ 「紫(紫草)」・・・・・ムラサキ、 ムラサキ科、多年草。根は太く乾燥させて染料にした。火傷など。
  紅に 衣染めまく 欲しけども 着てにほはばか 人の知るべき (1297)
クレナイ 「紅」・・・・・ベニバナ、キク科、1年草。根は黄橙色。止血剤、動脈硬化予防。化粧品。
  沖つ国 頷く君が染屋形 黄染の屋形 神が門渡る(3888)
キ 「黄蘗」・・・・・キハダ、ミカン科の落葉高木。樹皮は黄色。胃腸薬。
キ「黄」・・・・・クチナシ、アカネ科の常緑低木。果実は、利尿剤など。煎汁を染料に。
キ「黄」・・・・・埴(はに)、黄土(おうど)。鉄の酸化物等を含む黄色の土。
  居明かして 君をば待たむ ぬばたまの 我が黒髪に 霜は降るとも(89)
クロ 「黒」・・・・・ヤマモモ、ヤマモモ科、1年草。常緑高木。樹皮は下痢止め、動脈硬化予防、染色。
ツルバミ「橡」・・・・・クヌギ、ブナ科、落葉高木。実(ドングリ)を煎じた汁に、鉄を加えて染料にした。
  ・・・われに遣せし 水縹の 絹の帯を 引帯なす ・・・(3791)
ハナダ 「縹」・・・・・アイ、タデ科、1年草。種子は解毒、解熱剤。葉、茎は染色。
  注
1、見本の色は、かならずしも正確なものではありません。同じ染料であっても、 季節や、方法、回数などによって、その色の出方が違ってくるからです。
2、上記以外でよく見られる色名として、赤系統の「朱(そほ)」や「丹(に)」などがあります。
3、丹砂(硫化水銀、ベンガラ)を含む赤土を「朱」、鉛丹(酸化鉛)を含む赤土を「丹」といっていたようです。
4、「青丹よし」については、その後調べましたが、その意味ははっきりしていないようです。まちがったことを書いてしまいました。おわびします。
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